野生の生物が、この世に生まれて無事に大人になる、というか、次の子孫を残せるまでに成長できる確率は、生まれた数全体の、わずか3パーセントにすぎないという。
まぁ、食物連鎖が上の階に行くにつれて、この確率は少しずつ高くなっていくわけだが、百獣の王ライオンでさえ、平均3~4匹生まれる子のうち、無事に育ち上がって次の子を残せるのは、野生の状態では半数ほどだというから、食うか食われるかの自然界の掟は、まったくもって厳しいモノだ。
たった3パーセントしか生き残れなくて、よく、種の保存ができているもんだと感心するが、そこはそれ。食物連鎖が下位の生き物ほど、たくさんの子どもや卵を産むのが普通である。
例えばホタルイカ。
イカの仲間としては小型だが、その小さな体で、一度に1万個もの卵を産むという。
ええ~と、その1万個の卵のうち、無事にふ化して成長するのは3パーセントだから、300匹。その300匹のうちの半数をメスと仮定すると150匹。
その150匹のメスが、それぞれ1万個の卵を産むから、卵の数は150万個。150万個のうちの成長できる3パーセントは、ええと、ええ~と(ここで電卓を探す私)、45000匹。
45000匹の半数をメスとして22500匹、そのメスが生む卵が、2億2500万個!
その2億2500万個のうち………ああ、いや、計算はこのあたりでやめておこう。
こりゃ、滅びることなく種族を保存できるのも無理はない。自然の摂理って、スゴい。
なんでこんなことを書いたかといえば、自然界の生き物のドキュメンタリー番組を見ていて、小学生の頃に近くの田んぼでカエルの卵をとってきて、その成長過程を見続けたことを思い出したせいである。
多分、トノサマガエルの卵だったと思うのだが、家にあった金属製の大きな洗面器に入れて、当時住んでいたアパートの、玄関のすぐ外の廊下に置いて観察した。
何しろ昔のことだから、専門の飼育ケースも持っていなかったし、そもそも、成長したカエルを飼育する意図などなかった。小学生の私としては、卵からオタマジャクシへ、オタマジャクシからカエルへ、という変化の過程さえ見られればよかったから、家の外の通路に置いておいたのだ。
手足が生えてカエルになれば、勝手に洗面器から出ていって、外の世界で普通にカエルとして生きていくはず。ワタシ的には、それで十分だった。
卵からは、次々とオタマジャクシがかえり、私は母にキャベツの芯や煮干しをもらって、洗面器の中に入れてやった。煮干しを入れたのは、タンパク質ほしさに共食いするのを防ぐためだ。
煮干しの成果もあって、オタマジャクシはすくすく育った。
やがて手が出る~♪ 足が出る~♪ というのは文部省唱歌(だったか?)の歌詞だけど、あれって、実際には反対である。最初に生えてくるのは足で、あとから生えるのが手なんですよね。
………ああ、いや、そんなことはどうでもよろしい。
オタマジャクシは次々とカエルになり、1匹、また1匹、洗面器から出ていった。
そして、ある日。学校から帰ると、洗面器は、空っぽになっていた。
う~ん、そして誰もいなくなった………。
などと、当時の私が思うはずはないが、とにかく、あ~~~終わったな、と、小学生ながらに妙に感慨深く思った(ような気がしないでもない)。
あの時のカエルの卵、全部で何個あったんだろう。50個ぐらいじゃなかったかと思うが、もしも私が育てなかったら、その50個のうち、無事に成長できたのは、せいぜい1~2匹だったはずである。
もちろん小学生の私は、野生動物の生存の確率など知らなかったが、もしも知っていたら、
「全員無事に育ててやったのに、礼も言わずにドロンとは、この恩知らずっ!」
とでも、叫んでやったところだ。
あれから、40年以上が過ぎた(ああ、歳がバレる………)。
あの当時、私と両親が暮らしていたアパートの周囲では、私が育てたカエルたちの子孫が、今も、ゲコゲコと元気よく鳴いているのだろうか。
別に、恩返しなどいらない。
このまま、あの地で、連綿と、命をつなげていってほしいものである。
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まぁ、食物連鎖が上の階に行くにつれて、この確率は少しずつ高くなっていくわけだが、百獣の王ライオンでさえ、平均3~4匹生まれる子のうち、無事に育ち上がって次の子を残せるのは、野生の状態では半数ほどだというから、食うか食われるかの自然界の掟は、まったくもって厳しいモノだ。
たった3パーセントしか生き残れなくて、よく、種の保存ができているもんだと感心するが、そこはそれ。食物連鎖が下位の生き物ほど、たくさんの子どもや卵を産むのが普通である。
例えばホタルイカ。
イカの仲間としては小型だが、その小さな体で、一度に1万個もの卵を産むという。
ええ~と、その1万個の卵のうち、無事にふ化して成長するのは3パーセントだから、300匹。その300匹のうちの半数をメスと仮定すると150匹。
その150匹のメスが、それぞれ1万個の卵を産むから、卵の数は150万個。150万個のうちの成長できる3パーセントは、ええと、ええ~と(ここで電卓を探す私)、45000匹。
45000匹の半数をメスとして22500匹、そのメスが生む卵が、2億2500万個!
その2億2500万個のうち………ああ、いや、計算はこのあたりでやめておこう。
こりゃ、滅びることなく種族を保存できるのも無理はない。自然の摂理って、スゴい。
なんでこんなことを書いたかといえば、自然界の生き物のドキュメンタリー番組を見ていて、小学生の頃に近くの田んぼでカエルの卵をとってきて、その成長過程を見続けたことを思い出したせいである。
多分、トノサマガエルの卵だったと思うのだが、家にあった金属製の大きな洗面器に入れて、当時住んでいたアパートの、玄関のすぐ外の廊下に置いて観察した。
何しろ昔のことだから、専門の飼育ケースも持っていなかったし、そもそも、成長したカエルを飼育する意図などなかった。小学生の私としては、卵からオタマジャクシへ、オタマジャクシからカエルへ、という変化の過程さえ見られればよかったから、家の外の通路に置いておいたのだ。
手足が生えてカエルになれば、勝手に洗面器から出ていって、外の世界で普通にカエルとして生きていくはず。ワタシ的には、それで十分だった。
卵からは、次々とオタマジャクシがかえり、私は母にキャベツの芯や煮干しをもらって、洗面器の中に入れてやった。煮干しを入れたのは、タンパク質ほしさに共食いするのを防ぐためだ。
煮干しの成果もあって、オタマジャクシはすくすく育った。
やがて手が出る~♪ 足が出る~♪ というのは文部省唱歌(だったか?)の歌詞だけど、あれって、実際には反対である。最初に生えてくるのは足で、あとから生えるのが手なんですよね。
………ああ、いや、そんなことはどうでもよろしい。
オタマジャクシは次々とカエルになり、1匹、また1匹、洗面器から出ていった。
そして、ある日。学校から帰ると、洗面器は、空っぽになっていた。
う~ん、そして誰もいなくなった………。
などと、当時の私が思うはずはないが、とにかく、あ~~~終わったな、と、小学生ながらに妙に感慨深く思った(ような気がしないでもない)。
あの時のカエルの卵、全部で何個あったんだろう。50個ぐらいじゃなかったかと思うが、もしも私が育てなかったら、その50個のうち、無事に成長できたのは、せいぜい1~2匹だったはずである。
もちろん小学生の私は、野生動物の生存の確率など知らなかったが、もしも知っていたら、
「全員無事に育ててやったのに、礼も言わずにドロンとは、この恩知らずっ!」
とでも、叫んでやったところだ。
あれから、40年以上が過ぎた(ああ、歳がバレる………)。
あの当時、私と両親が暮らしていたアパートの周囲では、私が育てたカエルたちの子孫が、今も、ゲコゲコと元気よく鳴いているのだろうか。
別に、恩返しなどいらない。
このまま、あの地で、連綿と、命をつなげていってほしいものである。
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