私は短大を出てから十数年、小さな印刷会社でワープロや編集作業を担当していたが、特に編集作業の場合、図面や写真の確認などのため、相手先の営業担当と話すことも多かった。
十人十色というか、営業七色というか(そんなことわざはないです)。
どんな会社も、営業担当は押しの強い人が多い。押しが強くなければ、営業なんて勤まらないからだが、結果として、その仕事を請け負った私たちが振り回される羽目になる。
それが、仕事の内容で振り回されるのであれば、まだいい。
しかし、仕事とは全然関係ないことで振り回される場合も多々あるので、特にいろいろと問題の多い営業担当(早い話がブラックリスト入りの要注意人物)が、「まいどぉ~~~♪」とやってこようものなら、編集の部屋全体に緊張が走る。漫画でいうと、黒のバックに稲妻が走ったような感じだ。
某会社の某営業担当は、お客様用のお茶(日本茶)を入れに立とうとした私を制止して、いけしゃあしゃあと、こう、言い放った。
「あ~~~、ワシ、お茶やなくって、向かいの喫茶店のコーヒーがエエわ!」
は、はぁぁ~~~っ? 何ですかっ?
唖然と口を開けた私にはかまわず、
「あそこのコーヒー、美味いねん。出前してもろて!」
………他社の営業担当なんだから、一応、お客様ではあるけれど。
喫茶店までご指名なさったお客様は、私が記憶する限り、このおっさん(もはや営業と呼ぶのも片腹痛し!)ただひとりである。
大企業であったなら、給湯室に、お茶、コーヒー、紅茶その他の一式がそろっているのだろうが、零細企業に、そんな充実した給湯室はない(あくまで私が勤務していた会社は、ですが)。ついでに書くと、飲み物も、日本茶1種類しか、置いてない!
経費節減が当たり前やのに、金払って、コーヒーを出前してもらえ、だとぉっ!
金は出すから出前して、というのであれば、まだ判るが。
コーヒーの代金は、こちら持ちなのである。
また、別の会社の某営業担当は、とにかく、電話で話す時の声が小さな人だった。多分、受話器を口もとに近づけずに話すタイプだったのだろうと思うが。
こちらとしては、先方の指示や変更を聞き逃すまいと必死なので、声が小さくて聞き取りにくいと、かなり焦る。聞き間違えて、印刷のやり直し、なんてことになったら、責任問題だからだ。
あまりにも聞き取りにくいので、ある日、とうとう業を煮やして、しかし、それでも一応お客様なのだから、礼儀正しく丁寧に、
「申し訳ございません、お声が、少しだけ遠いのですが~~~」
と、言ってみたところ、そのおっさん(営業と呼ぶのも………以下略)、にこやかに、
「あ~~~、すまんなぁ~~~。うち、電話料金を払うとらんさかいに、その分、声が聞こえにくくなっとるんやわ、きっと」
………私は、手から受話器を取り落としそうになった。
こんな時に、意図的なボケをかますな、おっさんっ! 電話料金を払うとらんかったら、まず、電話そのものが通じへんはずですやろがっっっ! と、ツッコミたかったが、やめておいた。
いくら、ボケとツッコミが大阪の文化みたいなものだといっても、自分よりはるかに歳上の、しかも仕事上の目上の人相手にツッコむのは、ちょっと勇気がいるのである。ツッコんだあとの責任を、自分で取れるというのなら、話は別だが。
これ以外にも、別の某会社の某営業担当は、強引に他社の仕事をもぎ取った(早い話が横取りした)とか、そのことを恨まれて、カーブの多い山道を車で走っていた時、いきなり後ろからトラックに追突されて、グイグイと押されて崖から車ごと落とされそうになった、とか………おいおい、どこぞのハリウッド映画に出演しはったんですか、と言いたくなるような逸話の持ち主だった。
あな、おそろしや、「営業の世界」である。
皆さん、今もお元気であろうか。崖から落っことされてないだろうか。
今となっては、それだけが気がかりだ。
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十人十色というか、営業七色というか(そんなことわざはないです)。
どんな会社も、営業担当は押しの強い人が多い。押しが強くなければ、営業なんて勤まらないからだが、結果として、その仕事を請け負った私たちが振り回される羽目になる。
それが、仕事の内容で振り回されるのであれば、まだいい。
しかし、仕事とは全然関係ないことで振り回される場合も多々あるので、特にいろいろと問題の多い営業担当(早い話がブラックリスト入りの要注意人物)が、「まいどぉ~~~♪」とやってこようものなら、編集の部屋全体に緊張が走る。漫画でいうと、黒のバックに稲妻が走ったような感じだ。
某会社の某営業担当は、お客様用のお茶(日本茶)を入れに立とうとした私を制止して、いけしゃあしゃあと、こう、言い放った。
「あ~~~、ワシ、お茶やなくって、向かいの喫茶店のコーヒーがエエわ!」
は、はぁぁ~~~っ? 何ですかっ?
唖然と口を開けた私にはかまわず、
「あそこのコーヒー、美味いねん。出前してもろて!」
………他社の営業担当なんだから、一応、お客様ではあるけれど。
喫茶店までご指名なさったお客様は、私が記憶する限り、このおっさん(もはや営業と呼ぶのも片腹痛し!)ただひとりである。
大企業であったなら、給湯室に、お茶、コーヒー、紅茶その他の一式がそろっているのだろうが、零細企業に、そんな充実した給湯室はない(あくまで私が勤務していた会社は、ですが)。ついでに書くと、飲み物も、日本茶1種類しか、置いてない!
経費節減が当たり前やのに、金払って、コーヒーを出前してもらえ、だとぉっ!
金は出すから出前して、というのであれば、まだ判るが。
コーヒーの代金は、こちら持ちなのである。
また、別の会社の某営業担当は、とにかく、電話で話す時の声が小さな人だった。多分、受話器を口もとに近づけずに話すタイプだったのだろうと思うが。
こちらとしては、先方の指示や変更を聞き逃すまいと必死なので、声が小さくて聞き取りにくいと、かなり焦る。聞き間違えて、印刷のやり直し、なんてことになったら、責任問題だからだ。
あまりにも聞き取りにくいので、ある日、とうとう業を煮やして、しかし、それでも一応お客様なのだから、礼儀正しく丁寧に、
「申し訳ございません、お声が、少しだけ遠いのですが~~~」
と、言ってみたところ、そのおっさん(営業と呼ぶのも………以下略)、にこやかに、
「あ~~~、すまんなぁ~~~。うち、電話料金を払うとらんさかいに、その分、声が聞こえにくくなっとるんやわ、きっと」
………私は、手から受話器を取り落としそうになった。
こんな時に、意図的なボケをかますな、おっさんっ! 電話料金を払うとらんかったら、まず、電話そのものが通じへんはずですやろがっっっ! と、ツッコミたかったが、やめておいた。
いくら、ボケとツッコミが大阪の文化みたいなものだといっても、自分よりはるかに歳上の、しかも仕事上の目上の人相手にツッコむのは、ちょっと勇気がいるのである。ツッコんだあとの責任を、自分で取れるというのなら、話は別だが。
これ以外にも、別の某会社の某営業担当は、強引に他社の仕事をもぎ取った(早い話が横取りした)とか、そのことを恨まれて、カーブの多い山道を車で走っていた時、いきなり後ろからトラックに追突されて、グイグイと押されて崖から車ごと落とされそうになった、とか………おいおい、どこぞのハリウッド映画に出演しはったんですか、と言いたくなるような逸話の持ち主だった。
あな、おそろしや、「営業の世界」である。
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えぇぇぇぇぇ~~~等々楽しく読ませてもらったのですが
崖から・・・のくだりで・・・ひぃぃぃぃ
今もお元気でいてくださいますよう祈ります・・・!