私の身長は、中学生の頃から、150センチしかない。
いや、150センチしか、なかった。
その150センチしかなかった身長が、今年の勤務先の健康診断で計ったら、148センチになっていた。寄る年波で、縮んだのである。去年はまだ、149センチはあったはずだが………(今のところ、まだ「いつの間にか骨折」はしていないと思われる)。
ただでさえチビだったのに、これ以上チビになってて、どないすんねん、私っ!
とにかく、若い頃から今に至るまで、チビであるがゆえの悩みについては、さんざん味わい尽くしてきた。最大の悩みはやはり、高い場所に手が届かないことだが、それと同時に、この悩みが、背の高い人にはなかなか理解されにくいのだ、という事実にもぶち当たって悩んだ(今も悩み続けている)。
何しろ背の高い人は、高い場所に平気で手が届く。高い場所にあるモノにも、不自由なく目が行く。背の低い者の悩みが理解しにくくて当たり前だが、それにしたって、あんまりじゃ~ないのっ! と叫びたくなるような経験を、私は、若い頃に勤めた印刷会社で、山ほど体験した。
月に一度の月報などでは、表紙その他、古い版下(印刷物の原版)を再利用するのが普通だったから、当然、その古い版下を棚の中から探し出さねばならない。この棚が曲者で、私の目線よりも高い位置だったから、私は毎回、脚立代わりの椅子を持ってきて、その上に乗って探し回っていた。
版下を置く棚は、社長の目の前。そして社長は、私より頭ひとつ分以上大きい、つまり背の高い人(多分180センチはあったと思う)だったのだが。
私が脚立代わりの椅子を持ってくると、必ず、社長から声がかかるのだ。
「アンタ、何やってるんや?」
「椅子を台にしないと、届かへんのです。私、チビやから」
「ああ、そう………」
会話は、そこまでで終わる。
あとは黙々と版下探しにいそしむ私と、デスクで自分の要件を片付けていく社長。
そして1ヶ月後。
同じ月報の版下を探すため、私は棚の前に、台替わりの椅子を持っていく。
すると、またもや、社長から声がかかる。
「アンタ、何してるねん?」
「版下を探すんです。椅子に乗らんと届かへんので」
「あ、そう………」
会話は終了し、私も社長も、それぞれの作業を片付けていく。
さらに1ヶ月後。
版下を探すため、せっせ、と椅子を運んでくる私に、またもや社長の一言が。
「アンタ、椅子なんか持ってきて、どないするんや?」
………以下、エンドレス!
入社してから辞めるまでの十数年の間に、私は何回、この同じ会話を社長と繰り返したであろうか。もはや、その回数は記憶にない(覚えていられないほど、繰り返されたから)。
何度同じこと言わせますねんっ! と怒鳴りそうになったことは、もちろん、一度や二度ではない。しかし、社長は、繰り返す。私がキレそうになってることなど気づきもせずに、いつもいつも、同じ質問をオウムのごとく繰り返す。
社長だってアホではない、というか、ホンマもんのアホだったら社長など務まるまいから、もちろん、その場ではわかっているはずだ。版下のある場所が、私には椅子がなければ手が届かないということを。
しかし、自分が椅子や脚立など使わず、平気でとることができる場所のモノを、背の低い人間はとることができないのだ、と、理屈ではわかっていたとしても、背の高い人間が、背の低い人間と同じ目線に立つことは難しい(逆の場合なら、かかとの高い靴を履けば何とかなるが)。だから、すぐに忘れてしまうのだろう、多分。
私だって、自分に関係ないことや興味のないことは、聞いたってすぐに忘却の彼方なのだから、エラそうなことを言えた立場じゃないが………毎回、同じことを繰り返すのって、疲れるんですよ、精神的に!
それから十数年を経て、勤め先を変わった現在。
私はやっぱり、背の高い同僚、特に男性陣との間の精神的ギャップに悩まされている。
品物のダンボール箱を、こんな高い位置まで積み上げたのは、どこのどいつじゃっ! 私(を含めた背の低い女性陣)には、手が届かんと言うておろうがぁっっっ!
★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
口金が丸タイプの小型サイズ♪ ハンドメイドマーケット「tetote」に出品中♪

作品名:【送料無料】作品36 黒猫と三毛のがま口財布(小)
クリエイター:ねこぎんちゃく
作品価格:1,010円
作品の詳細をもっと見る
★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
ハンドメイドマーケット「tetote」でのクリエイター名は、「ねこぎんちゃく」と申します。
猫と巾着、猫の腰ぎんちゃく、などと考えていたら、こんな名前になりました♪
クリックすると、ワタシのクリエイターページへジャンプします。
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あしからず、ご了承くださいませ。
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いや、150センチしか、なかった。
その150センチしかなかった身長が、今年の勤務先の健康診断で計ったら、148センチになっていた。寄る年波で、縮んだのである。去年はまだ、149センチはあったはずだが………(今のところ、まだ「いつの間にか骨折」はしていないと思われる)。
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とにかく、若い頃から今に至るまで、チビであるがゆえの悩みについては、さんざん味わい尽くしてきた。最大の悩みはやはり、高い場所に手が届かないことだが、それと同時に、この悩みが、背の高い人にはなかなか理解されにくいのだ、という事実にもぶち当たって悩んだ(今も悩み続けている)。
何しろ背の高い人は、高い場所に平気で手が届く。高い場所にあるモノにも、不自由なく目が行く。背の低い者の悩みが理解しにくくて当たり前だが、それにしたって、あんまりじゃ~ないのっ! と叫びたくなるような経験を、私は、若い頃に勤めた印刷会社で、山ほど体験した。
月に一度の月報などでは、表紙その他、古い版下(印刷物の原版)を再利用するのが普通だったから、当然、その古い版下を棚の中から探し出さねばならない。この棚が曲者で、私の目線よりも高い位置だったから、私は毎回、脚立代わりの椅子を持ってきて、その上に乗って探し回っていた。
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社長だってアホではない、というか、ホンマもんのアホだったら社長など務まるまいから、もちろん、その場ではわかっているはずだ。版下のある場所が、私には椅子がなければ手が届かないということを。
しかし、自分が椅子や脚立など使わず、平気でとることができる場所のモノを、背の低い人間はとることができないのだ、と、理屈ではわかっていたとしても、背の高い人間が、背の低い人間と同じ目線に立つことは難しい(逆の場合なら、かかとの高い靴を履けば何とかなるが)。だから、すぐに忘れてしまうのだろう、多分。
私だって、自分に関係ないことや興味のないことは、聞いたってすぐに忘却の彼方なのだから、エラそうなことを言えた立場じゃないが………毎回、同じことを繰り返すのって、疲れるんですよ、精神的に!
それから十数年を経て、勤め先を変わった現在。
私はやっぱり、背の高い同僚、特に男性陣との間の精神的ギャップに悩まされている。
品物のダンボール箱を、こんな高い位置まで積み上げたのは、どこのどいつじゃっ! 私(を含めた背の低い女性陣)には、手が届かんと言うておろうがぁっっっ!
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クリエイター:ねこぎんちゃく
作品価格:1,010円
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先日もテレビでやってて、2cm以上縮んだ人は、つまづき・転倒し易い
とかって、言ってました。背筋を鍛えると良いらしいですが、中々続けて
鍛えるのって無づかしいですよね~
Irisも、元々学校で背の順に並ぶと、前から数えた方が早い位だったから
今でも、踏み台や椅子を使って高い所のを取ってる方ですが、転倒したり
で、寝たきりになってしまったら、介護してくれる人いないし、気を付け
なくっちゃ…。