物書きのモノ知らず、ということわざがある。
どんなに面白い小説を書く人であろうとも、世の中のすべての事象に精通してるわけじゃないのは当たり前で、実際、エッセイを読んでいると、その「モノ知らず」のおかげでドジを踏む作家さん、決して少なくないようだ。
今は亡き高倉健の主演で映画化された「鉄道員(ぽっぽや)」の原作者、その「鉄道員」で直木賞をおとりになった作家の浅田次郎さんは、ある時、旅先のロンドン・ヒースロー空港の土産物売り場で、キャビアの250グラム缶を、家族へのお土産として、カード払いでお買い上げになった。
キャビア。いわずとしれた世界の三大珍味。小さな50グラム缶でも、ウン万円出さねば買えないというアレを、それも250グラム缶でお買い上げとは。
う~ん、さすが売れっ子作家だけのことはあるわい、と、聞けば誰もが思うだろう。私も思った。
が、実はこの話には、かなりのウラとオチがある。
最初にネタバレをさせていただくが、実は浅田次郎さん、キャビアの高級さをご存じなかったのだ。魚卵を塩漬けにした缶詰だから、同じ魚卵のイクラや明太子と同じようなモノだと思い込んでおられたのである。
購入したのがロンドン、つまりイギリスだったことも災いした。ドルやユーロの表示なら、日本円に換算しやすいのだが、イギリスはポンドで表示してある。おまけに離陸時間がせまって焦っていたせいもあり、さらにカード払いであったから、浅田次郎さん、キャビアのお値段を認識せぬままに帰国した。
そして大喜びした家族とともに、そのキャビアの250グラム缶を、最初はクラッカーに乗っけたりして優雅に召し上がっておられたらしいが、なにせ、250グラムである。だんだん面倒くさくなって、しまいにはスプーンですくって丸食いし、最後には飽きてしまって(値段を知らなかったから言えることだろうが)、残った分は、ご本人曰く、「猫どもにくれてやった」。もちろんこれも、値段を知らなかったから………以下略。
実は浅田次郎さん、かなりの愛猫家でらっしゃって、「9匹の猫(その当時)はうまそうに、1粒残さずたいらげた」とのことだったが。
そりゃ、うまそうに食ったことでしょうなぁ。だって、キャビアですよっ!
もっとも私は、最初に読んだ時、
「そんな塩辛いモノ、猫に与えたらいかんでしょうっっっ!」
と、思わず叫びそうになったのだが、いや、しかし………キャビアだもんなぁ。そんな塩辛い、じゃなかった高価なモノを食べる機会のある猫なんて、そうそう存在しないよな。
っていうか、キャビアを食べる機会なんて、猫どころか人間にだって、殆どないよな。
そもそも、毎日食べ続けるわけじゃなし。塩辛くたって、1回ぐらいなら、まさに飼い猫冥利に尽きる経験をしたってことになるんだろうな、と、最後のほうでは妙な具合に納得してしまった。
さて、もちろん、このエッセイには、1ヶ月後にカード会社から送られてきた請求書の金額、キャビアの250グラム缶1つが日本円にして18万円也、と記してあるのを見て、浅田次郎さんのお目目がキャビアのような点になる、というオチがつくのである。やれやれ。
「家族はともかく猫に食わせたのは、我が人生の痛恨事であった」
と、そのエッセイは結ばれていたのだが。
いやいや、浅田さん。
キャビアを食する幸運に預かった猫たちから、そのうち恩返しがあると思いますよ、私は。
★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
口金が丸タイプの小型サイズ♪ ハンドメイドマーケット「tetote」に出品中♪

作品名:【送料無料】作品36 黒猫と三毛のがま口財布(小)
クリエイター:ねこぎんちゃく
作品価格:1,010円
作品の詳細をもっと見る
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ハンドメイドマーケット「tetote」でのクリエイター名は、「ねこぎんちゃく」と申します。
猫と巾着、猫の腰ぎんちゃく、などと考えていたら、こんな名前になりました♪
クリックすると、ワタシのクリエイターページへジャンプします。
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どんなに面白い小説を書く人であろうとも、世の中のすべての事象に精通してるわけじゃないのは当たり前で、実際、エッセイを読んでいると、その「モノ知らず」のおかげでドジを踏む作家さん、決して少なくないようだ。
今は亡き高倉健の主演で映画化された「鉄道員(ぽっぽや)」の原作者、その「鉄道員」で直木賞をおとりになった作家の浅田次郎さんは、ある時、旅先のロンドン・ヒースロー空港の土産物売り場で、キャビアの250グラム缶を、家族へのお土産として、カード払いでお買い上げになった。
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が、実はこの話には、かなりのウラとオチがある。
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実は浅田次郎さん、かなりの愛猫家でらっしゃって、「9匹の猫(その当時)はうまそうに、1粒残さずたいらげた」とのことだったが。
そりゃ、うまそうに食ったことでしょうなぁ。だって、キャビアですよっ!
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「そんな塩辛いモノ、猫に与えたらいかんでしょうっっっ!」
と、思わず叫びそうになったのだが、いや、しかし………キャビアだもんなぁ。そんな塩辛い、じゃなかった高価なモノを食べる機会のある猫なんて、そうそう存在しないよな。
っていうか、キャビアを食べる機会なんて、猫どころか人間にだって、殆どないよな。
そもそも、毎日食べ続けるわけじゃなし。塩辛くたって、1回ぐらいなら、まさに飼い猫冥利に尽きる経験をしたってことになるんだろうな、と、最後のほうでは妙な具合に納得してしまった。
さて、もちろん、このエッセイには、1ヶ月後にカード会社から送られてきた請求書の金額、キャビアの250グラム缶1つが日本円にして18万円也、と記してあるのを見て、浅田次郎さんのお目目がキャビアのような点になる、というオチがつくのである。やれやれ。
「家族はともかく猫に食わせたのは、我が人生の痛恨事であった」
と、そのエッセイは結ばれていたのだが。
いやいや、浅田さん。
キャビアを食する幸運に預かった猫たちから、そのうち恩返しがあると思いますよ、私は。
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クリエイター:ねこぎんちゃく
作品価格:1,010円
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食べたことがあります。
これが あの高級な キャビアかぁと。。
正直 あまり美味しい物とは思わなかったんだけどね。
ド平民の くろ子には キャビアの美味しさが
わからなかったってことかな。
高級だから 美味しいとも限らないし?
あっ ド平民の苦しい言い訳だわ。(笑)
でも お高いですなあ。