少し前のことになるが。
タカヤが、脱走した。
時刻は朝の4時(早朝勤務なので、どうしてもこうなる)。
洗濯物を干そうと窓を開けた、私の足元をあっという間にすり抜けて、ベランダへ。
あ~~~ッ! と思ったその時は、左隣の防火扉の下に、お尻と尻尾が消えたところだった。
よりにもよって、こんな朝早くに、お隣へ脱走してのけるとは!
かつて、レンがお隣へ、さらにまた、そのお隣へと渡り歩いて2時間近くも戻らなかった経緯があるだけに、私の全身から血の気が引いた。
まさか、お隣のチャイムを鳴らして、
「すみません、うちの猫が……」
というには、あまりにも非常識な時間帯である。
どうしよう、いや、とにかく落ち着け! と、自分に言い聞かせること数分。
ん? 何か聞こえるような……?
耳を澄ますと、お隣との境目の防火扉のすぐ向こうから、ミィィ~~~ン! ミィヤァ~~~ンッ! と、何やら心細げな鳴き声が聞こえてくるではないか。
猫と付き合って、十数年。
猫語を完全に理解するのは不可能だが、鳴き方や声の響き具合から、だいたいの感情は大まかに読み取れる。その鳴き方は明らかに、病院へ連れて行かれる時の、なんとも情けない、あの鳴き方と同じだった。
どうやら、勢い込んでお隣へ脱走してはみたものの、扉1枚隔てたそこは、匂いも何もかも違う他人の縄張り。あっという間に怖くなり、帰りたくなった、ということらしい。
私は。防火扉の下の隙間に手を突っ込んで、コンコン、と床を叩いた。
「タカヤ、こっちだよ!」
ミィ~~~ン! ミャアァァァ~~~ン!(コワい~~~! 帰りたい~~~!)
「あんた、ここからそっちへ行ったんだよ。逆向きに戻ってくればいいの!」
ミィィィ~~~! ミィヤァ~~~ン!(帰る~~~! 帰りたい~~~!)
「ほら、こっちだってば!」
ミャアアア~~~ッ!(帰る! 帰るぅぅぅ~~~っ!)
手前味噌を承知で言わせてもらうが、タカヤは、決してバカではない。いや、この12年の付き合いで思い知らされたのだが、かなり賢い猫に分類されるのではないか、と、親バカ承知で私は思っている。
あれだけ賢い(はず)なのに、どうして、すぐそこにある扉の下の隙間が判らないのか?
他人の匂いと縄張りに、パニックを起こした可能性もあるな……。
隙間からオヤツを差し入れてみても効果がないので、仕方ない、落ち着いてもう少し様子を見るか、と、私が防火扉から離れて、開きっぱなしだったベランダの窓へ近寄ったその時。
ふと、何気なく振り向くと、防火扉の下の隙間から、黒い頭が、ぴょっこりと覗いている……!
あ、と思った次の瞬間、ブルーシルバーの渦巻き模様の物体が、ものすごい勢いで扉の下から這い出てきて、私よりも先に、部屋の中へ脱兎のごとくに飛び込んだ。
私から置いて行かれる、と思ってあせったのではないか、と推察される。
タカヤ、時間にしてわずか10分足らずのプチ脱走。
万事がおおらかだったレンと比べれば、その短さも納得できるのだが。
わずか10分とはいえ、私には十二分に肝が冷えたひと騒動だった。
は~~~、やれやれ…… (-_-;)
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タカヤが、脱走した。
時刻は朝の4時(早朝勤務なので、どうしてもこうなる)。
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よりにもよって、こんな朝早くに、お隣へ脱走してのけるとは!
かつて、レンがお隣へ、さらにまた、そのお隣へと渡り歩いて2時間近くも戻らなかった経緯があるだけに、私の全身から血の気が引いた。
まさか、お隣のチャイムを鳴らして、
「すみません、うちの猫が……」
というには、あまりにも非常識な時間帯である。
どうしよう、いや、とにかく落ち着け! と、自分に言い聞かせること数分。
ん? 何か聞こえるような……?
耳を澄ますと、お隣との境目の防火扉のすぐ向こうから、ミィィ~~~ン! ミィヤァ~~~ンッ! と、何やら心細げな鳴き声が聞こえてくるではないか。
猫と付き合って、十数年。
猫語を完全に理解するのは不可能だが、鳴き方や声の響き具合から、だいたいの感情は大まかに読み取れる。その鳴き方は明らかに、病院へ連れて行かれる時の、なんとも情けない、あの鳴き方と同じだった。
どうやら、勢い込んでお隣へ脱走してはみたものの、扉1枚隔てたそこは、匂いも何もかも違う他人の縄張り。あっという間に怖くなり、帰りたくなった、ということらしい。
私は。防火扉の下の隙間に手を突っ込んで、コンコン、と床を叩いた。
「タカヤ、こっちだよ!」
ミィ~~~ン! ミャアァァァ~~~ン!(コワい~~~! 帰りたい~~~!)
「あんた、ここからそっちへ行ったんだよ。逆向きに戻ってくればいいの!」
ミィィィ~~~! ミィヤァ~~~ン!(帰る~~~! 帰りたい~~~!)
「ほら、こっちだってば!」
ミャアアア~~~ッ!(帰る! 帰るぅぅぅ~~~っ!)
手前味噌を承知で言わせてもらうが、タカヤは、決してバカではない。いや、この12年の付き合いで思い知らされたのだが、かなり賢い猫に分類されるのではないか、と、親バカ承知で私は思っている。
あれだけ賢い(はず)なのに、どうして、すぐそこにある扉の下の隙間が判らないのか?
他人の匂いと縄張りに、パニックを起こした可能性もあるな……。
隙間からオヤツを差し入れてみても効果がないので、仕方ない、落ち着いてもう少し様子を見るか、と、私が防火扉から離れて、開きっぱなしだったベランダの窓へ近寄ったその時。
ふと、何気なく振り向くと、防火扉の下の隙間から、黒い頭が、ぴょっこりと覗いている……!
あ、と思った次の瞬間、ブルーシルバーの渦巻き模様の物体が、ものすごい勢いで扉の下から這い出てきて、私よりも先に、部屋の中へ脱兎のごとくに飛び込んだ。
私から置いて行かれる、と思ってあせったのではないか、と推察される。
タカヤ、時間にしてわずか10分足らずのプチ脱走。
万事がおおらかだったレンと比べれば、その短さも納得できるのだが。
わずか10分とはいえ、私には十二分に肝が冷えたひと騒動だった。
は~~~、やれやれ…… (-_-;)
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でも無事に戻ってなによりでした。短い冒険だったのね~。
うちでは、昔、パジェが
昼間、たまたま開いていた窓から外に出てみたものの、
母はそれを知らずに窓も玄関もカギをかけて買い物に出てしまい、
パジェはすぐに戻りたくなったのに、窓は閉められてるしで、
玄関のあたりをウロウロウロウロして、母が帰ってくるのを待っておりましたとさ。
まったく冒険心のないネコでした(去勢もしてなかったんだけど、おかしーねぇ)
そのパジェと7~8年一緒に住んでいたモモは、脱走壁があったけれど、
庭の車の下に潜り込むくらいで、遠出することはゼロ。
現在のハルに至っては、外には出たがるくせに、それは抱っこしてのお外に限るらしく、
玄関ポーチに卸すとブルブルしちゃうくらいで、
本当に憶病で、お外に自ら脱走する心配は、たぶん・・・なさそうです。