昔の人は、ネットやパソコン関連の話には弱いし、疎い。
前回、そう書いたあとで、ふと考えた。この場合の「昔の人」って、世代的には、どのあたり?
少なくとも、私(アラフィフ前半)の世代ではないような気がする。というのも、私の世代が働き始めた頃というのは、ファックス、ワープロ、携帯電話、そしてパソコン………と、OA機器から日常の家電にいたるまで、実にさまざまな「新しい機械」が、次々と職場に現れた時代だった。
判りません、使えませんなどと言っては仕事にならなかったから、何とか覚えようと努力したし、その結果、「基本的にはアナログ世代だけど、教えてもらえりゃ~それなりに、最新の機械も何とか使えます」という、「良くも悪くも中途半端」なタイプが、私の同世代には多いのではないか?
となると、「昔の人」とは、この場合………やはり私の親世代であろう。
私より2つ若い女流作家・角田光代さんのエッセイを読むと、
「私の母親は、ビデオの予約録画の段階ですべてを放棄していた」
とのことで、うちの母親も、まったく同じ。我が家にビデオデッキなるものがやってきたのは、私が大学生の時だったが。その当時から今に至るまで、テレビの番組予約は私の仕事である。
今のデジタルテレビは、画面に番組の一覧が出てくれるのだから、昔と比べれば遥かに簡単………であるはずなのだが、母が覚えることを放棄するのと同様に、私は、母に「教えること」を放棄している。教えたって無駄だと、この十数年で思い知らされたからだ。
確かに、今はお年寄り向けの「簡単スマホ」だって売り出されているし、それらを使って写メを楽しむお年寄りだって、ちゃんといるのは判っているが。少なくとも、うちの母親はその中には分類されない。
まだ今の私よりも若かった時代に、ビデオデッキの予約録画を放棄した人であるから、これはもう、根本的に向かないのだろう。前回も書いたが、ファックス送信で機械に吸い込まれていく紙が、そのまま送付先へ飛んでいってしまうのだと、大真面目に信じていたような人である。
一時期、非常時の連絡用にと、母にも携帯を持たせたことがあった。もちろん、通話機能のみのシンプルなやつである。登録してあるのは家の固定電話と、私の携帯の番号のみ。
たったそれだけのことなのに、母は、その携帯を使いこなせなかった。何度教えても、翌日には短縮ダイヤルの通話方法を忘れ去っている始末で、とうとう、その携帯は契約から半年で解約する羽目になった(違約金を払っても、解約したほうがお得と判断した)。
こういう母親を持つと、娘は、あらゆる意味で諦念の境地に達する。
今やスマホとタブレットをそれなりに使いこなし、Wi-Fiの何たるかも理解して、家にWi-Fi環境を整えるに至った私であるが、そこに至るまでの過程は、一切、母には説明せず事後承諾で済ませてしまった。
説明するだけ時間の無駄、徒労に終わると判っているからだ。
母も敢えて聞こうとはしない。聞くだけで疲れるからだろう。私も説明するだけで疲れる。その説明を覚えていてくれればいいが、忘れてしまうのだから、私の徒労は倍加する。
お互い聞かない。説明しない。
この方針で、我が家の平和は今のところ、何とか保たれているのである。
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あしからず、ご了承くださいませ。
前回、そう書いたあとで、ふと考えた。この場合の「昔の人」って、世代的には、どのあたり?
少なくとも、私(アラフィフ前半)の世代ではないような気がする。というのも、私の世代が働き始めた頃というのは、ファックス、ワープロ、携帯電話、そしてパソコン………と、OA機器から日常の家電にいたるまで、実にさまざまな「新しい機械」が、次々と職場に現れた時代だった。
判りません、使えませんなどと言っては仕事にならなかったから、何とか覚えようと努力したし、その結果、「基本的にはアナログ世代だけど、教えてもらえりゃ~それなりに、最新の機械も何とか使えます」という、「良くも悪くも中途半端」なタイプが、私の同世代には多いのではないか?
となると、「昔の人」とは、この場合………やはり私の親世代であろう。
私より2つ若い女流作家・角田光代さんのエッセイを読むと、
「私の母親は、ビデオの予約録画の段階ですべてを放棄していた」
とのことで、うちの母親も、まったく同じ。我が家にビデオデッキなるものがやってきたのは、私が大学生の時だったが。その当時から今に至るまで、テレビの番組予約は私の仕事である。
今のデジタルテレビは、画面に番組の一覧が出てくれるのだから、昔と比べれば遥かに簡単………であるはずなのだが、母が覚えることを放棄するのと同様に、私は、母に「教えること」を放棄している。教えたって無駄だと、この十数年で思い知らされたからだ。
確かに、今はお年寄り向けの「簡単スマホ」だって売り出されているし、それらを使って写メを楽しむお年寄りだって、ちゃんといるのは判っているが。少なくとも、うちの母親はその中には分類されない。
まだ今の私よりも若かった時代に、ビデオデッキの予約録画を放棄した人であるから、これはもう、根本的に向かないのだろう。前回も書いたが、ファックス送信で機械に吸い込まれていく紙が、そのまま送付先へ飛んでいってしまうのだと、大真面目に信じていたような人である。
一時期、非常時の連絡用にと、母にも携帯を持たせたことがあった。もちろん、通話機能のみのシンプルなやつである。登録してあるのは家の固定電話と、私の携帯の番号のみ。
たったそれだけのことなのに、母は、その携帯を使いこなせなかった。何度教えても、翌日には短縮ダイヤルの通話方法を忘れ去っている始末で、とうとう、その携帯は契約から半年で解約する羽目になった(違約金を払っても、解約したほうがお得と判断した)。
こういう母親を持つと、娘は、あらゆる意味で諦念の境地に達する。
今やスマホとタブレットをそれなりに使いこなし、Wi-Fiの何たるかも理解して、家にWi-Fi環境を整えるに至った私であるが、そこに至るまでの過程は、一切、母には説明せず事後承諾で済ませてしまった。
説明するだけ時間の無駄、徒労に終わると判っているからだ。
母も敢えて聞こうとはしない。聞くだけで疲れるからだろう。私も説明するだけで疲れる。その説明を覚えていてくれればいいが、忘れてしまうのだから、私の徒労は倍加する。
お互い聞かない。説明しない。
この方針で、我が家の平和は今のところ、何とか保たれているのである。
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一生懸命説明してもわかってもらえない・・・って事も
お互い聞かない。説明しない。
↑それで安泰なら・・・あははははは